遺贈寄付の知識

寄付財産の買換えに伴う税務手続き(代替資産取得届出書の提出)はどのように行いますか?

◆ 受贈法人が所轄の税務署に「代替資産取得届出書」を提出します。買換えにあたっては、取得価額の一致・同一年度内での売買・みなし譲渡所得の非課税申請承認後に実施するなど、いくつかの重要な留意点があります。

 基金に組み入れた寄付財産を他の資産に買い換えた場合、受贈法人(以下、「法人」)は所轄の税務署に「代替資産取得届出書」を提出する必要があります。提出書類は以下のとおりです。届出書本体のほか、寄付財産の明細書、登記簿謄本、理事会議事録(当初の寄付財産の基金への組入れ・買換え決議・代替資産の基金への組入れの3つ)、当初の寄付財産の基金組入れ時の基金明細書、当初の寄付財産の譲渡を証明する書類(売買契約書)、代替資産の譲渡を証明する書類(売買契約書)、基金の証明書、買換え後の代替資産明細および代替資産が記載されている基金明細書、当初の寄付財産の譲渡と代替資産取得に係る収支明細表が必要です。
 これらの書類の提出期限ですが、「承認特例」の場合、代替資産取得届出書は事後提出でよいですが、「一般特例」の場合は当初の寄付財産を譲渡する日の前日までに提出が必要です。
 買い換えた代替資産についても、元の寄付財産と同様に公益目的事業の用に直接供することが必要です。
 代替資産の取得価額は、当初の寄付財産の売却価額と一致させることが必要です。端数が生じる場合は、その端数分で何らかの資産を取得して取得価額を合わせます。また、資産の価額が取得時から変動していた場合には、売却による収入金額の全額に相当する資産に買い換えることが求められます。価額が上昇していた場合は上昇後の価額に相当する資産に買い換える必要があり、差益を自由に使うことはできません。一方、価額が下落していた場合は下落後の価額に相当する資産に買い換えれば足り、差損分を自己資金から基金に補塡する必要はありません。
 買換えの際に仲介手数料・投資アドバイザリー料・弁護士や税理士への報酬・登記費用などの手数料が発生する場合であっても、その手数料を買い換えた資産の取得価額から差し引くことはできません。手数料は別途支出として処理します。
 買換えを実施するタイミングにも注意が必要です。寄付財産の買換えは、当初の寄付財産を基金に組み入れ、かつみなし譲渡所得の非課税申請が承認された後に行う必要があります。また、当初の寄付財産の売却と代替資産の購入は、同一年度内に完了させる必要があります。

<代替資産取得届出書の提出書類>

 ・届出書
 ・寄付財産の明細書
 ・登記簿謄本
 ・理事会議事録(1,当初寄付財産の基金組入れ 2,買換え決議 3,代替資産の基金組入れ)
 ・当初の寄付財産の基金組入れ時の基金明細書
 ・当初の寄付財産の譲渡を証明する書類(売買契約書)
 ・代替資産の譲渡を証明する書類(売買契約書)
 ・基金の証明書
 ・買換え後の代替資産明細・代替資産が記載されている基金明細書
 ・当初の寄付財産の譲渡及び代替資産取得に係る収支明細表

<買換えにあたっての主な留意点>

1. 代替資産も公益目的事業に直接供する必要がある
2. 代替資産の取得価額は当初の寄付財産の売却価額と一致させる
  ・価額上昇時:上昇後の価額に相当する資産に買い換える(差益は自由に使えない)
  ・価額下落時:下落後の価額に相当する資産に買い換えれば足りる(差損の補塡不要)
3. 手数料は代替資産の取得価額から差し引けない(別途支出として処理する)
4. 買換えは非課税申請の承認後に行う
5. 当初寄付財産の売却と代替資産の購入は同一年度内に完了させる

【参照】租税特別措置法第40条第3項

【参照】租税特別措置法施行令第25条の17第3項関係の通達8

https://www.nta.go.jp/law/tsutatsu/kobetsu/shotoku/sochiho/800423/05.htm

【参照】租税特別措置法施行令第25条の17第7項関係の通達21

https://www.nta.go.jp/law/tsutatsu/kobetsu/shotoku/sochiho/800423/10.htm#a-21

【参照】租税特別措置法第40条第5項関係の通達27の2

https://www.nta.go.jp/law/tsutatsu/kobetsu/shotoku/sochiho/800423/14.htm

上へ戻る 上へ戻る